スペシャルインタビュー 小国高校魅力化推進室 高橋俊典さん・片桐康代さん

楽しいから始まる小国の学習

先ず「楽」より始めよ

高橋:
私の高校生の頃を思い出すと、総じて学習は「楽しくなかった」と思います。そして年齢問わず、楽しくないとそもそも取り組む気が起きないのは共通なのかなとも思います。町としてはもちろん予算を割いている以上、地域の課題を考える学習が求められます。しかし、「与えられた課題」「正解とされる考え」が見えている中での学習は、苦痛でしかない。やらされている感は生徒も苦しいし、それを見守る大人たちも苦しい。だからこそまず地域の方々とふれあい地域に浸ることを「楽」しむ必要があると思います。大人への忖度なしで、課題を掴み自分の人生に活かしていくことが出来る小国高校の取り組みはその意味で非常に価値があると信じています。

保護者から見る小国高校、町から見る小国高校

片桐:
私は、役場に入って以来教育に関わる部署には入ったことにはありませんでした。小国高校の取り組みが今まで気づけなかった自分に出会える稀有な活動である一方、「楽しさの先」があったらいいなと思っています。私は、小国町教育委員会の一員でもありますが、2児の母でもあります。地域に浸り自分を知った結果、何らかの形でアウトプットする、その経験を人生の次のステップにつなげる、それらが有機的に結びついている状態を作るサポートをすることが私たちの役割です。保護者としての視点を忘れず、私も小国高校の活動に貢献していきたいと思います。

高橋:
今まで高校関係の仕事は教育委員会の中では他の業務と兼務でした。しかし、小規模校サミットや地域協働事業、地域留学の取り組みから小国町として高校教育に力を入れるべきと判断し、令和3年度から私と片桐、コーディネーターが所属する高校魅力化推進室ができました。そんな追い風が吹いている小国町において、「YDK(やればできる子)」の環境作りをしていきたいと思います。現代社会に残されている課題と呼ばれているものは、ビジネスですぐに解決できるようなものではなくなっています。そのような現代においても、楽しみながら課題を見つけ、2-3人集まれればなんでもできるという感覚が養われる環境を作っていきたいと思います。

PROFILE

令和3年度に小国町教育委員会で発足した「小国高校魅力化推進室」のお二人。
韓流ドラマをこよなく愛する高橋室長(左)と、保護者目線で推進室を支える片桐係長(右)。

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